私の失恋の行き着く先は…No.6


今日行われる忘年会で、改めて二人のことを公にするらしい。

仕事の出来る大翔さんはこうした段取りも手早い。

「春の異動で緑川くん、経営戦略部に行くんでしょ?財務部としては緑川くんに抜けられるのは痛いけど、緑川くん推薦の優秀な人材が入ってくるんでしょ?」

「大学の後輩らしくて、財務に強い人らしいです。てっきり私が他部署に異動するものだと思ってたんですけどね」

近いうちに結婚する二人が同じ部署で働くことは難しい。

どちらか一方が異動することになるのが通例で、私が異動するものだと思ってた。

「私が言った通り、夏帆子が幸せになれて良かった。もし泣かされるようなことがあったら即刻私に言うのよ?」

貴子先輩には心配をかけてばかりだ。

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