あいつとお前と俺。
家が近所とゆうことで、

昔からお互いの存在はもちろん
特に、
俺と善は男同士だったこともあり、

幼稚園、小学の頃から
普通に仲良くしていた。






でも、

涼子とは異性だったし、
善はともかく、
女子と喋るのすら苦手な俺は
あんまり話したことなかったし、
近所だからといって、

今のようにこんなにずっと
一緒に過ごすことになるとは
思っても見なかった。







しかし、

立て続けに起こる悲劇から、

俺たちの関係性が変わっていく。








最初の悲劇は小学4年の時だった。






俺と善は小学校からの帰り道、

いつものようにふざけて、
そこらへんに落ちている枯れ枝や、

デカイ石を蹴飛ばしながら、
呑気にたらたら歩いていた。







前の方に、赤いランドセルが見えた。

涼子だ。







涼子は一人で歩いていた。

もちろん、俺たちと向かう方向は一緒だ。







そんなことは日常茶飯事で、

善はよく涼子に喋りかけたりしてたけど、
わざわざ一緒に帰ったりなんかは
あまりしていなかった。








小学校から俺らの家は1番遠く、

同学年の女子がいなかったため、
この辺りからは涼子はいつも一人だった。








あまり意識せず、その日も歩いていた。








「あ、あれ見ろよ。」







善が前を指差すから、

俺もふと前をみると、

涼子がスーツの男に喋りかけられていた。








知り合いとゆう感じではなく、
もともと大人しい涼子は、

あんまりリアクションを
している様子もなかった。








「なんだろ、あのおっさん。涼子の父ちゃんじゃないよな?」







善が心配そうにそう言って、

はじめて俺は嫌な予感がした。








「うん。違う。なんか道でも聞かれてんじゃねーの?」








嫌な予感を口にするほど、
核心的なものが無かったから、

俺は適当な返事をした。









「そっかなぁ?」





善も何も言わず、

そのまま俺たちは家に帰った。
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