お見合いから始まる恋→結婚
でも…、感じるものは違う。

「さっ、行きましょう。普通にお食事するだけですから。」

いくら尚登さんにあんな事を聞いていても、私には断る理由がなかった。

「尚登の話も興味があるでしょう?」

ニコニコとふんわり笑うお兄さんの方が人当たりは柔らかい。

お兄さんが連れて行ってくれたのは、駅の近くのファミレス。

これなら私も警戒しないと思ったのだろうか。

注文を済ませると、私の正面に座ったお兄さんはニッコリと笑った。

「尚登とはうまくやっていますか?」

私は警戒を緩めずに、うなずいた。

「あいつは良い奴なんですけどね。ちょっと固い所があるでしょう?兄としてもそんな所は女の人に受けないよなと心配していたんです。」

尚登さんとは違う軽い話し方。

その感じからは尚登さんの方がずっと落ち着いていて、尚登さんの方がお兄さんみたいだ。

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