お見合いから始まる恋→結婚
少し尚登さんの顔が赤くなる。

「陶子。」

尚登さんが私の頬にキスをする。

「そうだ、陶子に聞きたい事がある。」

尚登さんはキッチンに買い物袋を置くと、私をリビングの方へ引っ張っていく。

「こないだ会社帰りにファミレスに行った?」

私はちょっと考えてから言った。

「ええ。」

「ええって…、それだけ?」

ちょっと驚いた尚登さんの顔。

「どうして?」

「俺はあの時陶子を迎えに行こうとして見かけたんだ。」

「なんだ。声を掛けてくれたら良かったのに。」

私は屈託なく笑う。

< 67 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop