キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
仄かに残る焼きたて煎餅の香りと唇に刺さった落花生

お前はどこの茸だ?

「あぁ・・・痛い気がする」

「これは偏頭痛でも気圧の変動でも」

「脳梗塞でも・・・無い」

「・・・ただの後頭部殴打か」

イーディスはふらふらとしながらも

一生懸命前歯を押さえながら

立ち上がりました

「ここはどこだ・・・?」

「あたしは確か煎餅横丁で」

「落花生入りの手焼き煎餅を買い」

「くわえながら・・・スキップ・・・」

「・・・しようとしたら、そうだ」

「妙に蛙に似ている石が落ちてたんだ」

「それを拾おうとしたら・・・糞っ」

「敵対する病原体集団紅天狗茸の仕業か」

辺りを見回したイーディスは

自分が今まで見た事も無いような

暗く深い森に居る事に気付きました
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