キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
ただ見つめていた世界の中に

何か異変が起こった

僕は気付いているはずなのに

なぜか気づく事が出来ずにいた

しかし

むくりと起き上がったそれに

僕は息をする事を忘れ

ただただ声を上げていた

人形が

動き出したのだ

僕は思わずバッグの中から

領地内で会った彼女の下着を取り出し

まるで空気を浄化するフィルターの様に

鼻と口にあてがい呼吸をした

とてもいい香りに包まれ

僕は少し幸せな気持ちになった
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