キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
バリー博士は蒼井さんの頭皮を見て

凄い健康的な色をしているな

もういいんじゃなかろうか?

そんなこだわらなくても

と心の中でつぶやきましたが

わしが墓場から掘り返し

生前の状態にしてやると約束した以上

やってやらなきゃただの嘘つきじゃな

ていうかわしも死んどんじゃい

どうでもいいと言えば

どうでもいいんじゃがな

はぁー生きとるってめんどくさい

と思いました

「詳しい話は屋敷に戻ってからじゃ」

「早く帰らないと屋敷中に」

「変な匂いが漂いそうじゃからな!」

「そうですよね!私もそう思います!」

キネウムは、自分が今どういう状況で

何がなんだか分からないけど

なんか楽しい

と蒼井の胸で窒息しそうになりながら

思いました
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