キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
それはとてもとても甘く

そしてとてもとても濃厚で

のどの奥にいつまでもまとわりつき

まるで蜂蜜と練乳と

砂糖と水飴を混ぜ合わせた液体の海を

裸で泳ぐ様な感覚でした

「キネウム・・・か?」

ルーピンはゆっくり早芝から唇を離し

早芝と目線を繋げたまま言いました

キネウムは

あぁ・・・やっちゃったよ

ほんと君は何も変わっちゃいないな

そんなだから君は

永久に出入り禁止にされるんだ

僕の唯一の友達だった君・・・

もちろん君もそうだったんだろ?

いつから僕達は

違ってしまったんだろう

初めて出会ったあの時

この世に自分自身の分身が

本当に居るものなのかと思ってしまった

君もそうだろ?ルーピン

と心の中でつぶやきながら

びっちょびちょに口が濡れた早芝を見て

少し興奮してしまいました
< 224 / 255 >

この作品をシェア

pagetop