キネウム王子とイーディス姫の溢れ出るパトス
「セパ、本当に君はよくしてくれた」

「今までありがとう」

「いいえ、王子」

「私も王子のお陰で」

「今こうして怪しい煙草を吸ったり」

「毎日の様に女遊びが出来るのです」

「感謝するのは私の方ですよ」

セパは怪しい煙を吐きながら

キネウムに深く深くお辞儀をしました

「僕は知っている」

「君は精神異常者じゃない」

「それがきっと人間なんだ」

「僕の様にね」

キネウムは少年の様に笑い

セパに自分の帽子を渡しました

「王子これは・・・?」

「もし僕が居なくなった事が知れたら」

「きっと君が一番に疑われるだろう」

「これでどうにか僕が死んだ事に」

「頑張って仕向けてくれないか?」

「それが最後の君への命令だ」
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