「其の花の、真白に咲く」〜麗しの執事と令嬢の秘恋〜
「彼は、あなたと年も近く良いパートナーにもなると思うので、上手くやっていきなさい」
言う母に、「よろしくね、リュート」と、手を差し出す。
「…ええ、私の方こそ、これからどうぞよろしくお願い致します」
リュートが両手で包むようにもして、私の手を握って、
「長く、お仕えさせてください。ジュリアお嬢様」
畏敬の念を表すように目の前に片膝をつくと、包んだ手の上から口づけた。