Sweet Candy ~嫉妬~
「大丈夫だよ。今日はそんなに大きな撮影じゃないからさ。顔なじみの人ばっかりだから。おいで?」
顔なじみって何!?
いいのかな、とは思いつつ中島さんについてくあたし。
だって…陸の仕事してる姿なんて見たことないし、今見とかなきゃ次いつ見れるかもわかんない!
てゆうかこれが最初で最後かも…?
そんなことを考えてると撮影に使ってる一つの部屋に着いた。
「ここだよ。」
そこは真っ白な部屋でその中心には白色に映える真っ赤なソファに寝転がる陸の姿。
殺風景なこの部屋でそこだけがキラキラして見えてなんだかあたしはテレビの向こうの人を見るような気分になった。
陸なのに…
いくつもの照明に照らされて、カメラのフラッシュに当てられ、陸は本当に輝いていた。
「はい、じゃあ由宇ちゃん入って。」
カメラマンさんの声を合図に一人のモデルさんが入ってきた。
スラリと伸びた手足はさすがモデルって感じ。
それに顔だちも綺麗で本当に同じ女っていうのが恥ずかしくなるくらい。