誰よりも君を想う
俺の両親、愛菜と、運ばれた病院に向かった。




真夜中の病院は、シン、と静まり返り怖かった。




冷たい壁、冷たい廊下も、、





ツン、とした薬品の匂いも………





赤いランプが付いた手術室も。。





「光………………なんでッッ」





こんな筈じゃなかったのに。





ケンカなんか、したくなかった。




こんな別れは嫌だ。



嫌いと言われてそのままなんて、、




ちゃんと言いたい。




お前のこと嫌われても大切な弟だって………




「あの、ごめんなさい」






まだ、若いママ。



横に、小さな男の子がいた。






「あなたは?」





「うちのユウを助けていただいてありがとうございます。



だけど……………本当にごめんなさい」





ユウーーーー?




俺は泣きそうに見上げる男の子を、見た。



母親の影にか隠れ泣きそうに、見てる男の子。



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