待ってろあおはる
あおはる突入

コンビニまで、少しの間。
先輩は、ちょっと先を歩いてた。

背中をながめてると、立ち止まって振り返る。
どうしたー?と言う先輩。

まだぽーっとしてるんだな。あたし。
なんだか、現実味がなさすぎる。

はい。と、手を出す先輩。

ドキドキする。
いいのかな。こんな外で、恥ずかし…。
でも、嬉し!
とととっと、近づき、ぎゅっと先輩の手を
握る。

おっきな手。あー幸せ。

照れくさくて、つないだ手をブンブン
振って歩こうとするあたしを、笑う先輩。

こんな風に2人で歩くのも初めて。

あたしの初めてが、どんどん増えていく。

悲しい未来は、置いとこう。
幸せを素直に味わおう。
大事にしたい。先輩との時間。

先輩の家に帰り、買ってきたチョコケーキ
一個を半分こして食べた。

甘い…。
でも、あたしを見る先輩の目も甘い…。

誕生日に間に合ったね。
おめでと。と、
あたしに、キスをくれた。

チョコ味の、先輩のキス。
甘い!と、笑う先輩。

倒れそう…。


< 24 / 102 >

この作品をシェア

pagetop