待ってろあおはる

ちょっと酔ったかなぁ…。
なんだか、すーごくキレイに見える。

ひどくない?と、言いながらも、
じっと見つめるその目に…恥ずかしくなる。

あ、そうだ。あたしもプレゼントあるよ。
と、視線から逃げる。

小さなリボンつきの箱を受け取って。
お、いいね。と、笑う。
裏のあたしの名前を見て、笑う。
おー。すごい。いつでも見張りつき。

ひっど。もう!

ウソウソ。ごめん。と、言って車のキーに
つけてくれる。

なんだか今日、妙に可愛いから。
つい、いじめたくなるんだよね…。
俺、子供かー?と、笑う。

ふぅん…?まだ、疑いの目のあたしに。

その目はやめなさい。
と、あたしの目を大きな手で隠す。

ちづるの、その下から見上げる目は。
やばい…。

え…?

照れるあたしの体に。
さっきの箱についてたリボンを、
柔らかく回して…。
リボンごとあたしを抱きしめた。

こっちのプレゼントも、欲しいな。
と、静かにささやくから。

顔も上げられず、あたしもささやいた。

会いたかったよ…。
だいすき…。

さっきは、見るなと言ったくせに
顔を見せてよ。と、言う。

ゆっくり顔を上げると。

ぜったい俺の方が、会いたかった。
と、キスをひとつ。

え、あたしだよ!

いや、俺。
と、キスをふたつ…。

ぜーったいあた…。

もう、言い返せなかった。


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