社会は私に死ねと
心療内科を受診してから、ネムはインターネットでうつ病について調べることが日課となった。

誰にでもありえる病気ー

私は異常ではないー

ネムは心の中でそう呟きながらネットサーフィンを続けた。



しかし、気持ちは憂鬱なままだ。


気が付けば4月、新年度が始まっていた。

同級生はみな入学式、入社式と大忙しだ。

テレビのニュースでも新年度に入ったことが取り上げられた。

ネムは焦った。

(私が家で休んでいる間に、社会は動いている・・・)

そう思うと落ち着いて休んでいられなかった。

しかしネムは家で一人、医者の指示に従って療養するしかなかった。


気が付けばネムは友人と連絡を絶っていた。
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