箱庭のマリア
第一章
ランララ、そよ風に舞うスカート
ランララ、私にそよぐ春風
ラララ、いつまでも、
ララ、…ラ

私に味方するお天気。


からっとした春の陽気に日焼け止めは必須で、ちまたでは雑誌に美容雑誌なんて、ジャンルもできて、紙面には日焼け止めの特集が20ページも組まれてたりもする、春よ、こんにちは。

出会い頭に自転車はブレーキをかけ、陽気な私を静止するように、手提げのなかの卵を確認させた。
大丈夫。卵は、無事だ。スクランブルエッグや卵焼きから、頭のレシピはゆで卵が思い付く。ほかに、目玉焼き?あぁ、簡単なレシピしか出てこないのは、毎日の怠惰なコンビニ生活のせい?
でも、コンビニの新製品のスイーツはおいしいし、限定ドリンクは毎日2回以上は買っちゃうし。コンビニ無くなったら、わたししんじゃう。

ブレーキかけた彼に見習って、またしてもふみきり向こうのコンビニに駆け寄ってゆく。
冷房の効いた店内の椅子と、テーブルを陣取った学ランを脱ぎ捨てた高校生と、目が合った。
「学ラン落ちてるわよ。ねぇ、緑が丘高校はもう帰ってるの?今日は早いのね。」
すると、高校生は「今日はホームルームが先生居なくて短かったから、早かったけど、緑が丘じゃないよ、うち。学章見てよ。」と、学ラン片手に答えてくれた。

緑が丘は、学章どんなの?逆に聞きたくなったけど、確かに鞄を見れば判る。
この辺りは、私立校が多いから大抵鞄は指定鞄だ。
私は、荷物を置いて、ドリンクを買いにいった。
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

夏国 なつぐに

総文字数/7,295

恋愛(純愛)6ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop