極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「目が覚めたのか」


高梨さんは私が起き上がっているのを見ると、微笑んだ。
彼が手にしているトレーにはコーヒーのマグが二つのっている。

服は着ていたけれど上半身はシャツを軽く羽織っただけで、昨夜直視できなかった引き締まった肌が露わに見えていた。


「おはよう」


サイドテーブルにトレーを置いた高梨さんは私の顔を見て何かに気づいたように笑みを消し、眉を曇らせた。
ベッドに腰かけ、じっと私の顔を見つめる。

彼がいるとわかってほっとしたのもつかの間、それまで悲観的なことを考えていたせいで、私はまた不安になり、うつむいた。
この関係がどういうもので、この先どうなっていくのかわからない。

そんな不安と相まって、自分だけ裸なのも気になり、胸元のシーツをさらに引き上げる。


「どうした? 目が赤い」


うつむいている私の顎を、大きな手がそっと上げさせた。




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