極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「さてと」


それまで室内を見回していた私は彼の第一声で背筋を伸ばし、その動きで腰に走った激痛に身体を丸めて呻いた。


「相当ひどそうだな」


「……いえ」


何とか体勢を立て直した私のぎこちない返事の後、沈黙が広がった。


「自己紹介が遅れた。本社経営企画室の高梨だ」


「あの、改めまして、今日は大変ご迷惑をおかけしました」


私の名前は言いたくない。
でも、再び開いた間で、もはや観念するしかなかった。


「……第二東京事業所のモバイル第一生産技術部、森下と申します」


苦し紛れに下の名前を伏せたけれど、高梨さんは特に尋ねてくることもなく、「森下さんね」と言って少し口角を上げただけだった。


今の笑いは何?

ほっとするはずが、かえって疑心暗鬼になって彼の顔を見ることができない。


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