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プロローグ
雨が降るたび思い出す横顔がある。

そう、あの日は確か雨あがりで。

虹なんて出てはいなかったけれど、落ちていく太陽に照らされる沢山の雫はどれも輝いていた。

若葉の出始めた桜の木から滴り落ちる雫。

木の下には落ちてしまった花びらと混ざり合う雫。

花びらの周辺に散らばる、小さな石を覆うように染み込んでいく雫。

その先にあるベンチの金具についた錆さえも輝かす雫。

そのベンチに座る君の横顔についた無数の雫。

どれも綺麗だった。


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