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7.雲行き
『時が戻る時計』

その意味を聞くに聞けなかった。

『時が進む時計』

その意味さえも聞いてはくれなかった。

聞いてほしいような聞いてほしくないような。曖昧な気持ちはきっと同じだから。

でも結局、目差すところは正反対で。私は未来に何を期待して、君は過去に何を期待しているんだろう。

今が意味のないものだってことだけが同じで。

きっと明日も意味がない。

無情にも過ぎていく時は、君には絶望で、私には希望。

希望。

そんな輝くように綺麗な言葉通りの毎日なら、早く過ぎてほしいなんて思わない。

君と同じ絶望かもね。


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