10歳の年の差はどうやって埋めますか?
13
「おはようございます。」

「佐野課長補佐、体調は戻りましたか?」

長谷川さんが少し心配そうに声を掛けてくれた。

結局、私はもう一日仕事を休んだ。

身体だけではなく、心の回復も必要だったから。

「ごめんね。熱はちゃんと下がったから大丈夫よ。それより迷惑をかけたわね。」

想像していたより、デスクがスッキリしている私はホッとする。

「佐野課長補佐、おはようございます。早速なんですが…。」

そう言って近づいてきたのは監督さんの一人。

「ここの処理を教えて欲しいんですが。」

私は差し出された書類を見る。

「それが終わったら、俺も聞きたい事がありますので時間をください。」

今度は違う監督さんから声を掛けられた。

私の目に見えている仕事は長谷川さんが処理をしてくれたみたいだけれど…。

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