結婚のその先に
全く食欲のない栞菜はジュースだけ口にして薬を飲んだ。



やけにだるいからだはすぐベッドに吸い込まれるように横たえてうとうとしはじめると触れるか触れないかの感覚が唇をかすめた。




驚いて目を開けると「いってきます」と真っ赤な顔で栞菜を見る啓吾がいた。




啓吾はまさか栞菜が起きているとは思わなかった。


すこしうろたえると真っ赤な顔をして栞菜は微笑んだ。




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