プリティ・プリティ
中学の時は、
全体的に運動神経がとてもいい生徒が多く、
体育はいつも憂うつだった。


でも、
進学校は何故か全体的に運動のできる子は
あまりいなくて、私の運動神経は真ん中くらいに位置付けられた。



女子の更衣室も、
広々とした部屋で鍵付きのロッカーが百以上並んでいる。


女子は、更衣室にメイク道具を持ち込み、
少しだけマスカラを塗ったり、
眉を足したり、
いい香りのする制汗剤の教え合いをした。



この進学校は、
大体が中学時代までに何か秀でた特技が有り、
その推薦で入学する生徒が半数以上いた。


大学でも、引き続きその才能を活かして
推薦入学の為にとりあえず高い学費を払って、
ハイカラな高校生活を送らせたい、
という親の元で育つ生徒が多くいた。



私は、中学三年間の成績一位の推薦。
推薦書には、演劇部での活動がつぶさに記入されたらしい。


個性的、且つ勉強なんてなんのその。
そんな高校だった。



私は自分の個性がわからなくて、
もう舞台に立つ気力も無く、
帰宅部に落ち着いていた。
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