プリティ・プリティ
第三章・MISA
介護の勉強は楽ではなかった。


筆記の授業は、吸収することが多すぎて、
ノートを取る手が追いつかない。



お年寄りの方の心のケアから、
障がいのある方の本音、

難しい、難しい、
と毎日悩んだ。



私は結局何がしたくてこの学校に入ったのか。

何度も立ち止まり、振り切って
テキストを読む。



クラスメートと仲良くしている暇はなかった。



遊びに来ている生徒は、いなかった。




このご時世に、
この学校を、18歳で選択した仲間。



みんなそれぞれ、何かあった。





私は煮詰まると、
家でスマホを開き、仲間のSNSを眺めて、
感傷に浸った。



それぞれ
インスタ映えとか意識しているけど、

写真を見たら、
迷い
が透けて見えた。



私は、可愛いモデルさんをたくさん
フォローして、現実逃避した。
< 33 / 46 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop