イジワルな彼は私を溺愛しています

愛してる



翌朝。

「有紀、大丈夫か?」

ベッドで唸っていると和海が聞いてくる。

頭痛がする。

「うん、大丈夫」

呼吸を整えて答える。

「大丈夫じゃないだろ。頼むから自分の体は大切にしてくれ」

「……分かってる」

腕を使ってそっと起き上がる。

ふぅー。

大きく息をはいて立ち上がった。

「だから、無理するなって」

和海にベッドに戻される。

「今日は学校休め。俺が見張ってるから寝ろ」

和海は私に布団をかけながら言った。

「分かった」

おとなしく横になった。

私だって寝れるものなら寝たい。

「まあ、寝れないのは分かってるけどな」

和海はそう言いながらベッドに入った。

「有紀、本当に何があった?何が有紀をそんなにおいこんでる?」

私の頭を優しく撫でながら聞いてくる。
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