イジワルな彼は私を溺愛しています

勝負の行方

テスト当日。

私は保健室の事件以降、私は人生の中でしたことのないぐらい勉強をしたのだ。

大げさじゃなくこの勝負に命をかけているのだから。

「はじめ!」

テスト監督の号令でシャーペンを走らせる。


絶対に勝つのだ!!!!!!!!!!!!!





「で、結果は?」

和海の家で今日渡されたテスト結果表を睨みつけた。ちなみにこのくだりは三回目だ。

500満点中

「499点」

「俺、500点。結果、俺の勝ち」

和海はニッコリ笑って私にトドメをさした。

「ゔ」

「俺が勝ったら一緒に寝るんでしょ?」

「………っ、はい。和海のいうこともひとつ聞く……とも」

屈辱的。

本当に悔しい。

「ふっ、悔しそうな顔して」

「……うるさいです」

「そんなに悔しいか」

おちこんだ私を見て和海が言った。

勝負で負けるなんて……。
しかも運ではなく実力で。

「俺が慰めてあげる」

和海は自分の胸に私を押し付けた。
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