曇り、ときどき雨。君に、いつでも恋。
木々の緑が濃くなってきた5月の末。


相変わらず学校での時間は平和に過ぎて、クラスで話したことない女子はいなくなったけど、入学したての時みたいに、あたしはアイちゃんと一緒にいた。


仲良くなったきっかけは出席番号が近かったからだけど、あたしとアイちゃんは出席番号が近くなかったとしても、多分仲良くなったと思う。

性格とかそんなには似てないし、趣味とか全然違うけど、なんか気が合うの。

アイちゃんもそう思ってると思う・・・思ってくれてるといいな。



バイトを始めてから、もう1ヶ月以上たったけど、
今井さんに2日に1回は怒られてる。
なんかもう、なれてきちゃった。




高校で初めての中間テストの結果が返ってきて、
教室ががやがやしている昼休み。
いつものようにアイちゃんとお弁当を食べていた。


「あのー、コハル」


アイちゃんが、目をうようよさせながら遠慮がちに話始めた。


「ん?どうしたの?」


「あー、うん、えっと、その、うーん、

あ!コハル、何位だった?テスト!」


「あー、テストね。

1位。」


「・・・えーーーーーーーーーーーーーっ」


「ちょ、アイちゃん声大きいって!!!」



「が、学年でだよね!?」


「う、うん、まあ」


「すっごっっっ!!!

あたしなんて3ケタだよ順位~


部活ちょっと頑張りすぎたかなあ」


「んー、あたし、国公立の推薦、狙ってるから定期テスト頑張ってるだけ。

それにあたし、部活入ってないからみんなより勉強する時間あるし、さ」



「今から大学受験のこと考えてんの!?


はっやっっっ!!」


「そ、そうかな、」


あたしは曖昧にごまかした。

だってさ、推薦とれば、受験そんなに頑張んなくていいじゃん?
受験生だからってバイトやめなくて済むじゃん?

すべてはママのためだったり、する。



「で、アイちゃん、本題は?

今の、本題じゃないでしょ」


「うう、バレたか、。


さすがコハル。

学年1位だけありますなあ。


うー、あのね」


アイちゃんは目を泳がせながら話し始めた。
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