ヴァンパイアの花嫁
テーブルの上には豪華な食事が用意されていた。


すべてアメリアが作ったものだ。


レオンが席に着くと、ダーモッドが姿を現しシェリルの目の前のグラスに水を注いだ。


「どうぞたくさんお召し上がりください」


アメリアに言われ、シェリルはフォークを手にした。


「いただきます」


アメリアは給仕をしながら主をこっそり見る。


ご主人様、先ほどまで怖い顔をしていたのに……。


今はシェリル様がお傍にいるせいで、端正な顔に笑みを浮かべていた。


ご主人様のこんなに幸せそうな微笑を見るのは初めてだ。




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