ヴァンパイアの花嫁
「俺がいけないんだ……」


ぶっきらぼうにそう言うと、ダーモッドは出て行ってしまった。


入れ替わりに入ってきたのはアメリア。


お盆の上に湯気の立ったスープがあった。


「ティナ様、スープをお召し上がりください」


にこりともしないアメリアは最初の頃に戻ってしまったようにそっけない。


ティナはそうなっても仕方の無いことをした。


アメリアの絶大なるご主人様を裏切ってしまったのだ。


『レオンは100年前に使い魔に裏切られたことがある』


その時、脳裏にエミリオの言葉がよぎった。



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