ヴァンパイアの花嫁
「ガナンシア様、レオン様がいらっしゃいました」


広間の奥の部屋にガナンシアがいた。


年老い始めたガナンシアは宝石をちりばめた立派なイスに座り、入ってきた息子を見た。


「よく来たな」


ガナンシアが笑顔を向けるとレオンは表情は硬いまま対面のソファに座った。


「わざわざのお呼び立て、何の用ですか?」


レオンは運ばれてきた葡萄酒のグラスに口をつけると聞いた。




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