ヴァンパイアの花嫁
「深く考えない方が良い」


「えっ?」


「自分がどこの誰か考えていたのだろう?」


どうしてこの人はあたしの考えていることがわかるんだろう……。


シェリルが驚いたようにポカンと口を開けているのが月の光に照らされよくわかる。


ヴァンパイアのレオンにとって暗闇は昼間のように見えるので当たり前のことなのだが。


「……はい」


自分が誰なのかを考えると気分が落ち込んでくる。


しかも自分の足は動かないのだ。


こうして誰かの手を借りなければどこにも行けない。



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