Hey girls!調子はいかが?

もごもごと朝ごはんを食べ始めた。こんなに沢山食べられる気がしない。病院のご飯は思ってたより多くて、普段の私でも食べられるか食べられないかギリギリの量だ。


遠藤先生、晴のベッド周りに行ったみたい。晴と先生の話し声が聞こえる。

もしかして晴、泣いてる…?どうしちゃったのかな…。

気が気じゃなくて、気がつくと朝ごはんを食べる手を止めていた。
私は何かが気になり出すと他のことは出来なくなるみたい。朝ごはんは申し訳ないけどもう食べられそうにない。ごめんなさい…。


「瞳ちゃん、おまたせー。」


いつの間にか晴と話を終えていた遠藤先生と、もう1人初めましての北村先生が私の所へ来ていた。


「あんまりごはん進んでないね?」

「すいません、もう食べられそうにないです。」

「少食なの?」

「そうですね、普段でもこの量は食べられない時もあります。」

「そっか。じゃあ朝はいいけど次はもうちょっと頑張って食べてみて。少しでも沢山食べて体力付けなくちゃいけないからねー。」


あー、なるほど。たしかに食べないと体力つかないか。


「わかりました、頑張ります。」

「よしっ!」


そう言って遠藤先生は笑ってくれた。


「ところで晴はどうしたんですか?」


ずっと気になってたことを聞いた。


「ふふっ。」

「仲良いんだね。」

「?」


遠藤先生も、北村先生も笑ってる。


「ううん、なんでもない。晴ちゃんも大丈夫だよ!人間だからいろいろ考えることもあるんだよ。」


いや、そりゃ晴が人間じゃなかったら困るけどさ…。


「瞳ちゃんが気に病むことじゃないから大丈夫、いつもみたいに仲良く晴ちゃんと一緒にいてくれることが晴ちゃんにとっては1番いいってこと!」

「えっと。」

「そういうことー。」


どうやら遠藤先生はこれ以上話してくれる気はないらしい。


「じゃあ回診の続きしてもいい?」

「はい…。」


そうでした。さっきも言われたのにもう忘れてた。私の頭、鳥以下かもしれない。1歩も歩いてないのに忘れたよ…。


「Don't be so sad!大丈夫だからー。」

「はい。」


この人は私の頭の中のことを読めるんだろうか…。


「読んでないから安心して。」


ん?やっぱり私の心の声と会話してない?


「違う違う、瞳ちゃんの思ってること全部口からもれてるもん!」

「えええー!!早く言ってくださいよ、恥ずかしい!」


なんだかデジャブだなあ…。昨日の晴も似たようなことしてたような…。
< 55 / 110 >

この作品をシェア

pagetop