Hey girls!調子はいかが?

それから1週間は熱が上がったり下がったりを繰り返して大変だった。

結局退院出来たのは入院してから3週間のことで思ったよりも長期になってしまった。


だけどその間にちょくちょく琴美さんが来てくれて、話し相手になってくれたり勉強を教えてくれたりした。


琴美さんの後輩になるんだという決意を込めて、ちょっと早いけど琴美さんのことをこと先輩と呼ぶことにしたのもこの時期だ。

それと同時にこと先輩が私のことを呼ぶ時は楓ちゃんではなくて楓、と呼び捨てになった。


たまたま出会ったこと先輩だったけどここでぐっと仲良くなれて結局長いこと知り合いを続けることになっている。

中条先生も根気よく待ってくれる先生で、私がうんと言うまでなるべく待ってくれる人だった。
こと先輩だけでなく、なんとか中条先生の診察も1人で受けられるようになった。


今でも中条先生には月に1回、定期検診でお世話になっているけど何とかやっていけている。


私はこと先輩や中条先生のおかげでなんとか通院できるようになった。



私だって完全に克服した訳では無い。だけど、瞳ちゃんには本当に心も楽になって欲しい。


瞳ちゃんのカルテを見る限り、私と同じような強引な治療を受けさせられていたことがわかる。
自分と瞳ちゃんを何となく重ねてしまうこともあるだろう。だけど、だからこそ早くこの沼から抜け出して欲しいと強く思う。


そして、私も私の時のこと先輩や中条先生みたいに、瞳ちゃんの支えになれるような医者でありたいと思う。


自分の身を守るために医者を志して、実際にその夢を叶えているけど、自分以外の特定の誰かのためにこの職業をしっかり使おうという気持ちを強くさせてくれた出来事だった。
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