【続】0.0000034%の奇跡
【とどかぬおもいなら……】




「ど、どうしたの?今日はハードだね」



がむしゃらにギターを弾いていたら帰ってきた智くんがびっくりした表情で見ていた。
テーブルでお絵かきしていた瑚子をほったらかしにしていた事に我に返り慌ててギターをしまう。



「何かあったの?」



何気なく聞いてくれた智くんの優しさに今すぐ飛び込んでしまいたい。
何もかもが私のストライクな智くん……
優しい眼差しが大好きよ……



ジーッと見つめていたら何かを察して近くに来てくれるの。
「お疲れ様、今日もよく頑張ったね」って自分も疲れてるのに私を一番に気遣ってくれる。
自然とやってのけちゃうからいつも身に沁みて感謝でしかない。



すぐにでもキスしたい………



頬に触れた手を離したくない………



そっと胸に飛び込んだ。




「ん〜ちょっとハード過ぎたかな、仕事」




「急患入ったんだって?」




「うん…ワガママな患者でね…ブラックリストなんだけど」



事の詳細を説明すると血相を変えた智くん。






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