天罰

「え？どういう・・・。嘘って・・・？」

「実は彼女いたことないんです」

「つまりその・・・」

「今まで誰とも付き合ったことありません。なんかそう言うと
桃さんに嫌われると思って・・・だから見栄を張りました！すいません！」

「じゃぁ・・・つまり・・・どう・・」

「はい・・・」

私は思わず言葉を失ってしまった。

「もしかしてショックでした？」

「ショックというより・・・あまりにも驚いて・・・・」

「だから・・・今日は桃さんに捧げますから」

「・・・・え？」

私はあまりにも驚いて返答に困ってしまった。

彼が純粋な子なんだって知れて正直嬉しかった。
けど、私が彼の初めてを奪っていいのか少しためらった。

「・・・私で良いの？」

「もちろんです！桃さんが良いです！」

私は最低だ。彼女でもない私に奪われて、なんで彼はこんなに嬉しそうなのか。なんでこうも私を想えるのか
純粋無垢な彼をいつかは傷つけてしまうのに・・・