シェヘラザード、静かにお休み
やっぱり、しておけばよかった
子供はいつ愛を知るのだろう。
母親に抱きしめられたとき。
父親に頭を撫でられたとき。
兄弟と手を繋いだとき。
行為の何かに、愛を感じるのだろうか。
肩口を強く吸われて、はっと我に返る。散々舌を吸われた後だったので放心していた。
「ちょっと待って、何かおかしくない、この状況は」
「どこが」
「隣に王女様たち眠ってるのよね、ね?」
「ああ」
確認の為の言葉だったが、同意を得る為ではない。
ルイスの唇が喉元へ帰ってくる。顎の下を擽られて身を捩る。
寝間着を剥がれて、何をやっているのだ。