シェヘラザード、静かにお休み
ふふふ、と嬉しそうに笑う。
「でも、ここまで来ちゃったわね。私も、貴方も」
距離の問題でも、時間の問題でもない。
きっとこれから先、嫌でも忘れられないような時間を過ごしてしまった。
「帰ろう、シーラ」
手を差し伸べる。シーラは躊躇わずそれを取った。
長いこと一緒にいたのに、手を繋ぐのは初めてだ。ドキドキして、シーラはルイスの方を見上げた。
「ねえ、面白い話をしてよ」
青い瞳が柔らかく細められた。
「それで? 二人はどうなったの?」
ねえねえねえ、と少女は話を強請る。