シェヘラザード、静かにお休み

ブラウンの髪に、青い瞳。見目は悪くない。

「お前はどうなんだ」

「うん?」

「仲間とナカヨクしてたんじゃないのか」

「そういう質問はとても下品ね。品位を疑うわ」

バッサリと斬り捨てられた。ルイスはきょとんとして、笑いを噛み締めた。
仲良くしてるのは自分の方だ。囚人とお喋りタイムになっている。

「あら、怒ったの?」

「違う……もう黙れ」

囚人がこんなに喋るとは聞いていない。確かに担当が何度か変わっているが、それは順番の問題だ。
そして、このシーラにとってルイスが最後の牢屋番になる。

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