人色-hitoiro-

今の俺が伊織ちゃんのために
出来る事は、何ともない顔をして
今この瞬間を純粋に楽しいと
思ってもらう事だと思った。

伊織ちゃんと夕飯を食べていると
息を切らした木崎さんが
店の中へ入ってくる。

華純「椎名さんっっ!」

いつも鉄仮面みたいに
表情が変わらない彼女の
その様子は異様だった。
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