イジメ返し3

「お前さぁ、なんで漏らすまでトイレ行こうとしないわけ?コントロールもできねぇのかよ!」

自尊心はきっともうボロボロだろう。

「わ、渡辺君が……い、いかせてくれなかったんだろう!?だから……だからこんなことに……」

開き直ったのか森田が俺に非難の声を上げる。

「お前、顔真っ赤だぞ?必死に言い訳してんじゃねぇーよ!」

バカにしたように笑うと、森田は固まった。

「死んだほうがいいんじゃね?こんな恥ずかしい姿見られて生きてる価値ねぇーだろ?」

森田はうつむいて黙り込み、肩を震わせた。

自分の惨めさを痛感したんだろう。

目から一筋の涙が頬を伝う。

男の涙ほど見ていて不快になるものはない。

「泣いてんのか?女々しい奴。気持ちわりーな!」

森田はもうなにも言い返してはこなかった。

取り繕うこともせず、ただ女々しくうつむいて声を出さずに泣いた。

もう少し楽しませてくれると期待していたのに、森田の反応はあまりにもあっけないものだった。
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