イジメ返し3
「痛ぁーーーい!美波ちゃん、今わざとカンナにぶつかってきたでしょ~?」

背中をさすりながら言うと、美波はカンナを睨んだ。

「何企んでんの?翔平ハメたのアンタでしょ?」

「ハメたって何がぁ?」

「アンタが翔平に変なもの飲ませたんじゃないの?恥かかせて楽しんでたくせに白々しい」

フンっと鼻で笑う美波にカンナは微笑んだ。

「美波ちゃんにそんな言われ方したくないなぁ~。だーいすきな彼氏のこと口汚く罵って見捨てたくせにぃ」

「アンタの目的は何なの?」

「そんなのないよぉ~」

「嘘。あたし、知ってるんだから。アンタが色々な学校で問題おこしてきたこと。イジメ返しの手伝いをしてきたことも」

「ふーん。それがどうしたの~?」

美波は気付いたに違いない。カンナがこの学校へ転入してきた本当の理由を。

そして、それを悟ったうえでこうやって揺さぶりをかけてくる。

「アンタ、あたしにイジメ返ししようとしてるんでしょ?だったら、時間の無駄だから。あたしがアンタに負けるわけないでしょ?翔平がなにされたってあたしは痛くもかゆくもないし。それに……」

言いかけて美波は桃ちゃんの顔をジッと見つめた。

途端、桃ちゃんの肩がビクッと震えた。

それを見て満足げに微笑むと、美波は「じゃあ」とカンナたちに背中を向けて歩き出した。
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