イジワルな彼は私を溺愛しています ②
「有紀、こっち向いて」

「なに?」

隣にいる和海の方に顔を向けると

ちゅ

キスをされた。

「な、ちょ、ちょっと見られてるっ///」

「関係ないだろ。こういうのも楽しいし」

「楽しくない!」

「そうか?それならこれはどうだ?」

和海に靴を脱がされて、気づいた時には頭が和海の膝の上にあった。

和海の顔がどアップである。
相変わらず和海はかっこいい。

かぁっと恥ずかしさで顔が赤くなる。

「顔真っ赤。もしかして見惚れた?」

「そ、そんなことない」

ちゅ

「ま、また//」

「素直になればいいのにな」

和海はふふっと笑って私の頭を撫でた。

「有紀、この頃頑張り過ぎじゃないか?」

「でも、今は頑張らないと。社員も沢山いるし、今はまだ店の売り上げはいいけど、いつお客さんに飽きられるか分からないから」

「社員には良くしてもらってるんだろ?」

「こんな高校一年生が社長で不快に思ってる人も多いはずなのに」

「そんなわけないだろ。社員のモチベーションアップになることは惜しみなくやるし、なにより有紀は凄いからな。誰だって一目置く」

「そうだといいけど」

「そうだって。そろそろ着くぞ」

車が止まった。
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