イジワルな彼は私を溺愛しています ②

メイド服

「よし、今日は終わりだ。明日も10時に集合な」

和海の言葉で全員が息をついた。

私も大きく伸びをする。

時計を見るともう8時になっていた。

外は真っ暗だ。

「帰るぞ」

「うん」

和海に返事してパソコンの電源をおとした。

「水沢さん、ありがとうねー。おかげで早く終わりそうだよー」

「そんなことないです。私なんかまだ仕事を覚えられなくて」

「何言ってんの。水沢さんは仕事が俺の三倍早いでしょ」

小嶋先輩は椅子をくるくる回しながら言った。

「そんなわけないですから。また、明日もよろしくお願いします」

「えっ?明日も来てくれるの?」

加賀田先輩は驚いた顔で私を見た。

「え、アシストって今日だけなんですか?」

「そのつもりだったけど、来れるなら来てほしいな」

渡辺先輩は帰る支度をしながら言った。

「水沢さんほど仕事が早い人がいればこっちは助かる」

だから、私はそんなに仕事は早くないですから。

「有紀、毎日来い。いいな?」

これってお仕置き?

「いいけど」

私はバイトを辞めたから放課後することはない。

バイトをしていたコンビニの店長が母から違う人に見合いの翌日変わり、その時に私は解雇されたのだ。

絶対父が新しい店長に何か言ったんだと思う。

そのタイミングで和海もバイトを辞めた。

私は毎月父から十万円銀行に振り込まれているがそんなに使わないから貯まっていく一方だ。

「それなら決定だねー。これからもよろしくー」

「はい、ダンスの練習の時に以外は来ます。では、失礼します」

私は和海と生徒会室から出た。
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