イジワルな彼は私を溺愛しています ②

2日目

私は早朝に起きて生徒会室でカードを作っている。

作っていると言ってもカードを印刷した紙を切っているだけだ。

生徒会室には私が紙を切っている音とコピー機の音が響いている。

今、印刷しているのは宣伝用のチラシだ。

売り上げ目標を達成するのにはそれくらいしないといけない。

今日のダンス発表の時に少し時間をもらって宣伝するつもりだ。

「有紀様」

生徒会室の扉が開いた。

「写真のデータです。できるだけ早く渡しておこうと思いまして」

「ありがとうございます。仕事が早くて助かります」

私はUSBメモリーを受け取ってポケットに入れた。

「いえ、大した事ではありません。では、失礼します」

親衛隊の1人は出ていった。

昨日のキスシーンを見ても態度を変えない親衛隊には感謝しかない。
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