藤堂さん家の複雑な家庭の事情

最終段階

「勉強」というものに対してキャパの狭い藍子は、既に第一段階でいっぱいいっぱいになっていた。


第二段階ではキャパオーバーになり、放心状態。


そして最終段階では、キャパオーバーにも拘わらず勉強を続けた所為でストレスやジレンマを抱え、奇声を発する。


ただ、最終段階に達するまでには小さいながらも不可思議な行動を取る。


使っているペンを齧《かじ》ったり、時には突然シクシクと泣き出したり。


だがその状態は、家族が見ていないところで行われる為、家族が最終段階に入ったと分かるのは、奇声を発し始めた時。


最終段階に入ると、藤堂家は更にぎこちなくなる。
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