藤堂さん家の複雑な家庭の事情
家族のカタチ
「……琢?」
異変に気付いたのは深夜。
隣で寝てる琢の体温が有り得ないくらいに高い事に気が付いて目が覚めた。
額に触れてみると明らかに高熱を出してて、慌てて体温計を取りに行った。
料金未払いの所為で電気が停まってて、暗闇に目を凝らして押し入れにある救急箱からようやく体温計を見つけ出したのは、異変に気付いて5分以上は経ってから。
すぐに布団に戻って熱を計ろうと腕を掴んだ途端に、琢が目を覚まして泣き始めた。
「琢、熱計ろうね」
泣き喚く琢を抱き上げて計った体温は、39度。
大人でも苦しいほどの高熱に、まだ1歳ちょっとの琢が耐えられるとは思えない。
だからどうしていいのか分からなくて完全にパニックに陥った。
「琢、琢」
名前を呼びながら半泣きになるあたしとは対照的に、琢は母乳を飲みながらうとうとし始める。
高熱があるのに特にグズる事もない琢を抱き締めながら、グズる気力もないのかと思うと泣けてきた。
救急車を呼びたかった。
異変に気付いたのは深夜。
隣で寝てる琢の体温が有り得ないくらいに高い事に気が付いて目が覚めた。
額に触れてみると明らかに高熱を出してて、慌てて体温計を取りに行った。
料金未払いの所為で電気が停まってて、暗闇に目を凝らして押し入れにある救急箱からようやく体温計を見つけ出したのは、異変に気付いて5分以上は経ってから。
すぐに布団に戻って熱を計ろうと腕を掴んだ途端に、琢が目を覚まして泣き始めた。
「琢、熱計ろうね」
泣き喚く琢を抱き上げて計った体温は、39度。
大人でも苦しいほどの高熱に、まだ1歳ちょっとの琢が耐えられるとは思えない。
だからどうしていいのか分からなくて完全にパニックに陥った。
「琢、琢」
名前を呼びながら半泣きになるあたしとは対照的に、琢は母乳を飲みながらうとうとし始める。
高熱があるのに特にグズる事もない琢を抱き締めながら、グズる気力もないのかと思うと泣けてきた。
救急車を呼びたかった。