君と奏でる、永遠のメロディー
新宿の本社に着くと、そこは大勢の人、いやロボットで溢れていた。

見渡す限りの…

その中で、僕は見つけた。

ベンチに腰掛ける彼女を。

「冬月ちゃん!」

僕が声を掛けると、彼女は顔を上げ、驚きの目で見つめてきた。

「聖也くん。…何で、ここに?」

「急に出て行くから何事かと思ったよ。でも、全部、分かったよ」

納得した眼差し。

「私のこと、嫌いになった?」

「何で」

そんな事、あり得ない。

今だって、君のことを心配して、愛しているから、きているのに。

「やっぱり、そうなんでしょ」

なぜ君はそう言うの?

悲しみとか、そういうのを通り越して、僕は怒りに震えた。

「…冬月」

そう呟いていた。

初めて呼び捨てした瞬間だった。

「だってそうでしょう?私は人間じゃない。ここで造られたロボット。それが分かって、愛してくれるはずがない…でしょ?」
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