その花が永遠に咲き続けますように
窓の外には桜が咲いている。花びらが風に揺れて、ゆっくりと地面に降りていく。



「ねえねえ、まだ話したことないよね? 良かったらこれから一緒に部活見学行かない?」



突然後ろから、知らない女子に話し掛けられる。
多分、同じクラスの人。

そう言えば今日から部活見学が始まるんだっけ……とぼんやりと思う。



「……行かない」


そうとだけ答えて、私は席を立つ。机の横に掛けていた通学鞄もしっかりと持った。早く帰ろう。



「何あの子!」

「ムカつく通り越してかわいそう!」


わざと聞こえるように言っているのか、元々声が大きいのかはわからないけれど、廊下に出た途端に教室からそんな声が聞こえてきた。



……面倒臭い。

だけど、かかわる方が面倒だ。


一人でいたい。

惨めでも、かっこ悪くても……そして、寂しくてもいいから。
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