しふぉん・けーき
「え！？なつきちゃんが事務所から消えたんやって！？」

「なにがあった？」

と、奈穂と涙に事情を話した。

「分からない。
けど、事務所の入り口付近に書類が落ちていたことから推測するに、誰かに襲われた可能性が高いんだ」

「一体誰がそんなこと・・・？」

「さぁ。
なつきのスマホにあらかじめGPSをつけておいたけど、居場所が特定されないんだ」

「確か、なつきちゃんはこの組織に入ってまだ日が浅いから―――」

「あぁ。なつきのGPSは電波が届かなくなると居所がつかめなくなる。
つまり、電波の届かないところになつきがいるってことだ」

「じゃあ―――どないすんの？」

今考えている作戦は30個・・・

このうちより早くなつきを見つける方法は―――

「涙と奈穂しか頼めないんだ。
１回しか言わねぇからよく聞け。
この作戦は、なつきの居場所というよりも誰がなつきを攫ったか特定してくれ。
そして、そいつのことをどんな些細なことでもいいから調べろ」

「「御意」」

と奈穂と涙はすぐさま動き出した。
< 210 / 244 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop