遅すぎた初恋
「良いじゃ、ありませんか。ほら、星羅さんが仲裁に入ってお二人を叱ってらっしゃいますよ。しかも、ゲンコツ付きです。隆俊様と広高さんが隆次さんを取り合ってた時を思い出しますね。あの時はゆかり様が般若のように怒ってましたから。星羅さんはまだ可愛いらしいものです。」

と、言い放った。ゆかり様はこちらをメデューサの様に睨んできたが、すぐに相好をくずされ、
「そうね。だって二人共しつこいんだもの。まいったは。二人目っていったって、広高とは十離れてんだから余裕ないのに、二人共やいのやいのうるさかったのよ。本当に埋めてやりたい気分だったわ。」

「そう考えると、広高ってやっぱり馬鹿よね。あの頃から変わらないもの。」

「まあ、そうなりますかね。ああ、今お二人で協定を結んでますよ。本当にあの時と一緒ですね。面白いものです。」

と重ねて思い返し、暖かい気持ちになる。

と、ゆかり様が「私ね、」と
「広高に、もし今回男の子が生まれていたら、どうするの?って聞いたのよね。そしたら「どう言う意味だ」って珍しく怒ってきたのよ。まあもちろん、隆海は私にとっては可愛いい孫だし、隆次の忘れ型みだし、広高も自分の長男として愛情をかけて育てているのは、分かるのだけど、」
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